インプラント
インプラントとは
日本語では人工歯根と言います。
その名の通り、歯がなくなった部分にフィクスチャーを言われる人工の歯根となるネジを埋め込み、その上に人工の歯や入れ歯を作る治療法のことです。
従来の治療では、歯がなくなった場合はブリッジもしくは入れ歯となることがほとんどでした。
ブリッジは両隣の歯を削らないといけませんし、入れ歯だと見た目の問題や、取り外さないといけないという不便さがありました。
しかし、インプラントはほとんどの場合、隣の歯を削ることはありません。 入れ歯のように取り外す必要もありません。
また、入れ歯が外れやすいという方にも、インプラントを土台として利用した、より強く固定が可能な入れ歯もあります。
歯を失った場合の他の治療法との比較
歯を失った場合、インプラントの他に、入れ歯とブリッジの2つの選択肢があります。
どの治療もケースに応じて、メリットとデメリットがあり、インプラント以外を選択した場合、次のようなご不満点が出る場合があります。
ブリッジにしたけど…
- ブリッジを作るために健康な歯を削られてしまう
- ブリッジを支えている歯が痛んでしまい、結局抜くことになってしまった
- 健康な歯とブリッジの見た目が違って見える
部分入れ歯にしたけど…
- 銀色のバネが見えて恥ずかしい
- 口臭が気になる
総入れ歯にしたけど…
- ガタガタして、硬いものが噛めない
- 食事の際に、入れ歯と歯ぐきの間に食べ物が入り込んで痛い
- 歯ぐきが痩せてきたので、作り直さないといけない
インプラントのメリットとデメリット
これに対して、インプラントの長所短所は次のようになります。
メリットだけでなく、デメリットもしっかりと知っていただき、一番満足できる治療を選択できるようサポートできればと思います。
インプラントのメリット
- 見た目がよい
- よりしっかり噛める
- 違和感が少ない
- 取り外しの必要がない
インプラントのデメリット
- 手術が必要
- 治療期間がかかる
- 費用が高い
- 骨などの状態によってはできない
インプラント治療の流れ
初回の検査から最終的な被せものが入るまでに、治療法にもよりますが数ヶ月～半年くらいと考えてください。
その後もインプラントを長持ちさせるために、定期的なメンテナンスを強く推奨しています。
①カウンセリング・診断
診察を行い、インプラントが可能かどうか判断します。
患者さんの骨の状態によっては、インプラントができない、またはインプラントを埋め込む前準備の手術が必要なことがあります。
診断結果を踏まえてカウンセリングを行い、治療を行うかどうかを決めていただきます。
②手術前に必要な治療
インプラント手術に移る前に他に処置すべき場所がないかを検査し、術前に治療を終わらせます。
患者さんによっては歯磨きの練習やクリーニングを行い、お口の中の清潔を保てるように指導させていただく場合があります。
③インプラント手術
インプラントをあごの骨に埋入する手術を行います。
その後、インプラントがしっかりと骨に定着するまで数ヶ月の期間をおき、最終的な被せものを入れます。
④メンテナンス
インプラント治療は被せものが入って終了ではありません。
インプラントを長持ちさせるには毎日のメンテナンスが必要不可欠です。 状態が悪いと、インプラントが抜け落ちてしまいます。
基本は家でしっかりと歯磨きしていただき、定期的に歯科医院に来院していただいた際に、管理状態のチェックと清掃を行います。 インプラントを長持ちさせるために、一緒に頑張っていきましょう。
インプラントの治療費について
インプラントの治療費は手術代と被せ物の料金の合計となります。
手術や被せ物の費用は、お口の中の状態やインプラントを入れる場所、患者さんのご希望などによって変わってきます。
最も多いケースですと、手術代210,000円＋被せ物120,000円、総額330,000円(税別)となっています。
詳しい料金は以下にご案内しますが、少し難しい内容なので、ご不明な点は来院時にスタッフにお尋ねください。
インプラント手術と関連料金
※ スイス製、ノーベルバイオケア社のインプラントを使用します
※ 価格は全て税別価格です
| インプラント1次手術 | ¥150,000 |
|---|---|
| 1回法加算 | ¥25,000 |
| 即時埋入加算(仮歯含む) | ¥30,000 |
| インプラント2次手術 | ¥20,000 |
| 仮歯印象(1本) | ¥10,000 |
| 仮歯(1本) | ¥10,000 |
| 最終印象(1本) | ¥20,000 |
| カスタムアバットメント | ¥26,000 |
インプラント用の被せ物の料金
※ 【ハイクラス】表記のものは、より審美性の高い仕上がりになります
※ 価格は全て税別価格です
| ハイブリッドクラウン | ¥90,000 |
|---|---|
| ハイブリッドクラウン【ハイクラス】 | ¥160,000 |
| ジルコニアセラミック | ¥120,000 |
| ジルコニアセラミック【ハイクラス】 | ¥170,000 |
| ジルコニアクラウン | ¥120,000 |
| ジルコニアクラウン【ハイクラス】 | ¥170,000 |
インプラントについてよくある質問
インプラント治療を行うのに痛みはありますか…？
インプラントを埋め込むときなどには、あらかじめ、しっかりと麻酔を効かせて治療していきますので、痛みを感じることはありません。 治療の後で、多少の痛みがでることもありますが、お薬で抑えられる程度のものです。
治療期間はどのくらいですか…？
手術自体は数時間で終了し、入院の必要はありません。術後は経過観察のために通常4-6ヵ月間の通院が必要です。ただし、症状や治療の内容によって治療期間が異なりますので、事前に担当医に相談してください。
費用が高いと聞きましが…？
症状や治療の内容により負担費用額は異なります。インプラント治療には健康保険は適応されませんが、医療費控除の対象になることもあります。まずは専門医に相談して、歯の状態を見てもらうことが大事です。
面倒なアフターケアは嫌なのですが…？
特別なアフターケアの必要はありません。全体的に丁寧に歯ブラシをし、半年または年１回、歯科医院で定期的なメインテナンスを行ってください。
なぜ、歯磨き練習やクリーニングが必要なのですか？
インプラントはチタンと言われる、身体に馴染みのいい金属からできています。とはいえ、きちんと歯がみがけていないと、ご自身の歯と同じように周りにバイ菌がつき、炎症を起こすことがあります。こればインプラント周囲炎と呼ばれる状態で、最悪の場合せっかく埋めたインプラントがぐらついたり、手術をしてフィクスチャー（ネジ）を取らないといけないこともあります。そうならないためにも、患者さんご自身による毎日のケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。